
パソコンの電源を入れても画面が真っ暗なまま——そんなトラブルに突然直面すると、誰でも焦ってしまうものです。
本記事では、「パソコンの画面が映らない」というよくある不具合について、主な3つの原因を中心に、原因別・機器別の対処法をわかりやすく解説します。
さらに、状況を悪化させかねないNG行動も紹介するので、正しい対応を知っておきたい方はぜひ参考にしてください。
パソコンの画面が映らない3つの原因を解説!

突然パソコンの画面が真っ暗になって何も映らなくなると、誰でも焦ってしまいますよね。仕事中や作業途中でこうしたトラブルが起こると、何から確認すればいいのか分からず、無駄に時間を浪費してしまいがちです。
ですが、画面が映らない原因の多くは「モニター」「パソコン本体」「周辺機器」のいずれかに集約されます。この記事では、トラブルの原因を大きく3つに分けて、それぞれにどのようなケースがあるのかを詳しく解説していきます。
症状に応じた正しい対処法を知ることで、落ち着いて問題解決に取り組むことができますよ。
①モニターに原因がある
パソコンの画面が映らないとき、まず確認すべきはモニターそのものです。実は、本体に問題がなくても、モニターの不調や設定ミスによって「映らない」状態になることは少なくありません。
たとえば、モニターの電源がしっかり入っていなかったり、電源ランプが点灯していなかったりする場合は、接続や電源周りの確認が必要です。また、モニターの設定で入力切替が誤っていると、映像信号を受け取れず画面が表示されないこともあります。
加えて、モニター側の故障やケーブルの断線・劣化なども原因になる可能性があります。
映像が出力されていない場合は、まず落ち着いてモニターの状態を確認し、別のパソコンやモニターで正常に表示されるか試してみると、原因の切り分けがしやすくなります。
②パソコンに原因がある
モニターが問題なく動作している場合でも、パソコン本体側に不具合があると画面に何も表示されません。
よくある原因としては、パソコンがスリープ状態や休止状態のままになっていたり、起動プロセスに問題が発生していたりするケースが挙げられます。また、グラフィックドライバーの不具合やWindowsのシステムエラー、さらにはBIOSの設定ミスによって、モニターへの映像出力が正常に行われなくなることもあります。
内部のパーツに不具合が生じていると、ファンが回っていても正常に起動していないということもありますので、目に見える症状だけで判断するのは危険です。原因の特定には一つひとつ手順を踏んで確認することが重要です。
③周辺機器・周辺パーツに原因がある
外付け機器や増設パーツが影響して、パソコンの画面が映らないトラブルを引き起こしていることもあります。
たとえば、USB機器が接続されたまま起動すると、システムの読み込みに支障をきたしてブラックアウトするケースがあります。また、グラフィックボードなどのパーツがしっかり固定されていなかったり、ファンが正常に回っていなかったりすることで、映像出力が妨げられることもあるのです。
さらに、HDDやSSDのアクセスランプが点灯していない場合は、システムの読み込みそのものができていない可能性もあります。
これらの周辺パーツや機器がトラブルの原因になっているかどうかを確認するためには、一度すべての周辺機器を取り外してから再起動し、症状が改善されるかどうかを見てみるのが効果的です。
パソコンの画面が映らないときの対処法【原因別】

画面が映らない原因が特定できたら、次はそれぞれに応じた対処法を試していきましょう。
ここでは「モニター」「パソコン本体」「周辺機器」に分けて、具体的に何をすべきかを解説します。焦らず、順を追って対応していくことが、スムーズなトラブル解決のカギです。
モニターに原因がある場合
パソコンの電源は入っているのに画面が真っ暗なままの場合、意外と見落としがちなのがモニター側のトラブルです。
モニターが故障していたり、ケーブルが抜けかけていたり、入力切替が間違っていたりすることで、映らない状態になっているかもしれません。
①モニターの電源を確認する
意外と見落としがちなのがモニターの電源スイッチ。スリープ状態で電源ランプが点滅しているだけだったり、コンセントがしっかり差し込まれていなかったりすると、画面が映りません。
まずはモニターの電源がしっかり入っているか、ランプが点灯しているかをチェックしましょう。
②ケーブルやモニターを交換する
映像ケーブルの断線や接触不良もよくある原因です。HDMIやDisplayPortなどの接続端子を一度抜き差しし、ケーブルに損傷がないか確認しましょう。
可能であれば、別のモニターやケーブルを使って表示できるか試すことで、モニター側の問題かどうかを判断できます。
パソコンに原因がある場合

モニターや接続ケーブルに問題が見当たらない場合は、パソコン本体側に何らかの不具合があると考えられます。ハードウェアやソフトウェア、設定ミスなど、原因はさまざまですが、順を追って確認すれば多くのケースで解決できます。
以下では、よくある原因とその対処法について詳しく解説します。
①再起動してみる
最も手軽かつ有効な手段が、パソコンの再起動です。一時的なエラーで映像が出力されていない場合、電源を入れ直すことで正常な状態に戻ることがあります。
電源ボタンを長押しして強制終了した後、数十秒待ってから再び電源を入れてみましょう。再起動中にファンが回っている音やHDDランプの点灯を確認することで、内部が正常に動いているか判断できます。
②スリープ状態を解除する
パソコンがスリープ状態や休止状態に入っていると、画面が真っ暗になることがあります。
マウスやキーボードに触れても反応がない場合は、電源ボタンを軽く一度押すことでスリープ解除を試してみましょう。それでも反応がない場合は、長押しで電源を強制オフにし、再起動することで復帰するケースもあります。
③外部モニターに接続する
ノートパソコンや一体型PCの場合、内蔵ディスプレイが故障していると画面が映りません。
HDMIやVGA端子を使って外部モニターに接続し、そちらに映像が出るかを確認しましょう。外部モニターに正常に映れば、内蔵ディスプレイの故障が疑われます。
④手動で外部モニターの検出を行う
外部モニターを接続しても映らない場合、自動認識に失敗している可能性があります。Windowsのディスプレイ設定から「ディスプレイの検出」ボタンをクリックして、手動でモニターを検出してみてください。
あわせて、「Windowsキー+P」を押し、表示モードを「拡張」「複製」「PC画面のみ」などに切り替えると改善されることもあります。
⑤表示を内蔵モニターに戻す
外部モニターへの出力が有効になっていると、内蔵ディスプレイに映像が表示されないことがあります。
このような場合は、ディスプレイの切り替え操作を行ってみましょう。多くのノートPCでは「Fnキー+F4〜F8」などで出力先を切り替えられます。キーに「モニターのアイコン」が描かれているものを目安に探してみてください。
⑥設定やコントロールパネルからモニターが識別されているか確認する
Windowsの「設定」から「ディスプレイ」を開き、モニターが正しく認識されているか確認します。
「識別」ボタンで画面番号が表示されるかをチェックし、認識されていない場合はドライバーが原因である可能性があります。デバイスマネージャーで「ディスプレイアダプター」を確認し、警告マークが付いていないか確認するのも効果的です。
⑦放電処置を行う
特にノートパソコンでは、帯電によってシステムが誤作動を起こし、画面が映らなくなることがあります。
このような場合は放電を行うことで改善することがあります。ACアダプターとバッテリーを取り外し、電源ボタンを10~20秒ほど長押ししてください。その後、電源を接続し直して再起動することで、正常に表示されることがあります。
⑧パソコンのバッテリーを付け直す
バッテリーが外れるタイプのノートパソコンであれば、一度取り外してから再度装着してみるのも有効です。
接触不良によって電源供給が安定していなかったり、バッテリーが完全に放電していたりすることもあるため、ACアダプターを挿した状態で起動を試してみましょう。
⑨セーフモードで起動する
Windowsの通常起動ができないときは、セーフモードで立ち上げてみましょう。セーフモードでは最低限のドライバーだけで起動するため、画面出力のトラブルを回避できることがあります。
電源を数回強制終了して起動することで「自動修復」画面が表示され、そこからセーフモードに入ることが可能です。
⑩Windows Updateで最新の状態にする
システムやドライバーの不具合によって画面が映らないこともあります。Windows Updateで最新のアップデートを適用することで、バグや不具合が修正される場合があります。
セーフモードや一時的に表示された状態でWindowsを最新にしておくことは、長期的な安定にもつながります。
⑪BIOSの初期化をする
BIOSの設定変更によって、起動時の表示に不具合が起こることもあります。BIOS画面に入れる場合は、初期設定に戻してみましょう。
起動時に「Delete」や「F2」キーを押してBIOSに入り、「Load Setup Defaults」や「Restore Defaults」といったオプションを選びます。その後、設定を保存して再起動してみましょう。
⑫時間に余裕がある際にシステムの復元をする
最近アプリやドライバーをインストールした直後に画面が映らなくなった場合、システムの復元で以前の状態に戻すと解決することがあります。
システムの復元ポイントを選び、問題発生前の環境に戻すことで、ソフトウェア由来のトラブルを解消できます。特に、設定ミスやドライバートラブルが疑われる場合に効果的です。
周辺機器・周辺パーツに原因がある場合
パソコンの画面が映らないトラブルは、必ずしも本体やモニターだけに原因があるとは限りません。意外と多いのが、接続している周辺機器や内部のパーツに問題があるケースです。
とくにUSB接続された機器や拡張パーツが不具合を起こしていると、パソコンが正常に起動できず、画面が真っ暗なままになることもあります。原因を切り分けるために、まずは最低限の構成でパソコンを起動し、必要な機器だけをつなげてチェックしてみましょう。
①外付け機器を外す
USBハブや外付けHDD、プリンター、ゲームコントローラーなど、さまざまな周辺機器をつないだままだと、起動時にパソコンが誤作動する可能性があります。
特に不具合のあるUSB機器が接続されていると、BIOSの段階で起動が止まってしまい、画面が映らなくなることがあります。
まずはすべてのUSBや周辺機器を取り外し、パソコン本体とモニターだけの状態で再起動してみてください。それで画面が映る場合、取り外した機器の中に原因があることがわかります。
②HDD・SSDランプが点灯しているか確認する
電源を入れた際に、本体のHDDやSSDのアクセスランプが点灯または点滅しているか確認することも大切です。このランプは、内部のストレージデバイスが読み書きされているかを示すもので、全く点かない場合は、パソコンがストレージを認識できていない可能性があります。
ケーブルの接触不良やストレージの故障が原因で、起動できず画面が表示されていないケースもあるため、アクセスランプの状態を一つの手がかりとしてチェックしましょう。
③グラフィックボードの冷却ファンが正常に回転しているか確認する
グラフィックボードを搭載しているパソコンでは、グラボの状態が映像出力に直結します。特に注意したいのが、グラフィックボードの冷却ファンが正常に動作しているかどうかです。
ファンが回っていなかったり、異音がしていたりする場合、過熱により自動的に映像出力が停止されている可能性があります。電源を入れた直後にファンが回転しているかを目視で確認し、ホコリが詰まっていないか、物理的な故障がないかも合わせてチェックしましょう。
冷却が正常に行われていないと、パフォーマンスの低下だけでなく、画面表示自体ができなくなるリスクがあります。
パソコンの画面が映らないときの対処法【機器別】

パソコンとひとくちに言っても、ノートパソコンとデスクトップパソコンでは内部構造やトラブルの原因が異なります。
機器のタイプ別に、よくある不具合の傾向や対処方法を解説します。
ノートパソコンの場合
ノートパソコンで画面が映らなくなった場合、内蔵モニターやバッテリーのトラブルが原因となることが多いです。
まずは、電源ランプや充電インジケーターが点灯しているかを確認し、全く反応がない場合はACアダプターが正しく機能しているかをチェックしましょう。バッテリーの取り外しができるモデルであれば、バッテリーを外して放電処置を行うのも効果的です。
また、ノートPCでは外部モニターへの出力が自動で切り替わることがあります。「Fnキー+F5~F8」などのショートカットで表示先を切り替えて、内蔵画面に戻す操作も試してみてください。それでも改善しない場合は、セーフモードでの起動や復元ポイントの利用を検討すると良いでしょう。
デスクトップパソコンの場合
デスクトップパソコンで画面が映らない場合、まず疑うべきはモニターとの接続ケーブルやグラフィックボード、または電源ユニットの異常です。映像出力用のケーブル(HDMI・DisplayPortなど)がしっかり差し込まれているかを確認し、別のケーブルで試すことで不良の切り分けができます。
また、グラフィックボードを搭載している場合、マザーボードの出力端子ではなくグラボ側の端子に接続されているかどうかもチェックしましょう。マウスやキーボードのランプが点灯しているか、電源ユニットの冷却ファンが回っているかも確認ポイントです。
パソコン内部の掃除不足でホコリが溜まり、熱暴走を起こしているケースもあるため、定期的なメンテナンスも大切です。
パソコンの画面が映らないときのNG行動3つ

パソコンが正常に起動しないと焦ってしまいがちですが、間違った対処をしてしまうと症状が悪化することもあります。
ここでは、やってはいけないNG行動を3つ紹介します。
画面を強く触らない
画面に何も映らないとき、思わずモニターを押したり叩いたりしてしまう人がいますが、これは故障の原因になるのでNGです。特にノートパソコンの液晶画面は繊細で、少しの衝撃でも液晶漏れや破損を引き起こす可能性があります。
内部的なトラブルは外部から触れても解決しないため、冷静にチェックと対処を行いましょう。
本体をたたかない
昔のテレビのように「たたけば直る」と考えて、本体をたたく人もいますが、現代のパソコンでは逆効果です。
衝撃によってケーブルが外れたり、基板に損傷を与えてしまうことがあり、最悪の場合修理が必要になることもあります。内部の接続確認は、分解せずに外部からできる範囲で行うのが基本です。
短い時間で何度もパソコンの電源を入れたり切ったりしない
トラブル時にありがちなのが、電源を何度もオン・オフする行為です。しかし、短時間で繰り返し起動を試みると、システムに負荷がかかったり、HDDやSSDの起動失敗が繰り返され、データ破損のリスクが高まります。
何度か試しても改善しない場合は、原因を冷静に切り分けることに専念しましょう。
パソコンの画面が映らないときのよくある質問

パソコンの画面が映らないトラブルは、発生した状況や表示される内容によって原因が異なります。
このセクションでは、ユーザーからよく寄せられる質問を取り上げ、それぞれのパターンごとに考えられる原因と対処法をわかりやすく解説していきます。自己解決を目指す際の参考にしてください。
画面に「NO SIGNAL」と表示されている時の対処法は?
「NO SIGNAL(信号なし)」と表示されている場合、モニター自体は正常に動作しているものの、パソコン本体から映像信号を受け取れていない状態です。
まず確認したいのは、モニターとパソコンをつなぐケーブル類です。HDMIやDisplayPort、VGAなどのケーブルがしっかり差し込まれているか、断線していないかをチェックしましょう。次に、モニターの入力切替が正しく設定されているかも確認してください。入力端子が複数あるモニターでは、自動で切り替わらないことがあります。
また、グラフィックボードを搭載しているPCでは、グラボ側のポートに正しく接続しているかも要確認です。
パソコンの画面が真っ暗な時の対処法は?
画面が真っ暗で何も表示されない場合は、電源トラブルやハードウェアの不具合が疑われます。
まず、電源ランプが点灯しているかを確認し、パソコンが起動しているかを把握しましょう。ファンの音やHDDランプが動作している場合は、画面への出力に問題がある可能性があります。この場合は、外部モニターに接続して映像が出るか試してみるのが有効です。
逆に、電源が入らない、ランプも何もつかないという場合は、電源ケーブルやバッテリーの接続不良、または電源ユニットの故障が考えられます。電源の抜き差しや放電処理などを試した上で、改善がない場合は専門の修理が必要になることもあります。
パソコンの画面が黒いけど電源はついている時の対処法は?
電源が入っていても画面が黒いままの場合、パソコン自体は起動しているが、表示出力だけがうまくいっていない状態と考えられます。
たとえば、スリープから復帰できていない、外部ディスプレイへの出力設定が残っている、ドライバーの不具合などが原因です。キーボード操作でスリープを解除してみたり、[Windowsキー] + [P]キーで表示設定を切り替えてみましょう。
さらに、セーフモードで起動できるかを試すことで、システム的な問題かどうかを確認できます。グラフィックドライバの再インストールや、システムの復元を行うことで改善するケースもあります。
自作PCの画面がつかない場合の原因と対処法は?
自作PCの場合は、組み立てやパーツ選定の段階で小さなミスが原因となることが多くあります。
まずは、メモリやグラフィックボード、CPUファンなどが正しく装着されているかを再確認しましょう。特にメモリの挿し込みが甘いと起動すらできず、画面がつかないことがあります。
加えて、マザーボードに取り付けられた配線の接続不良や、BIOSが対応していないCPUを使用しているといった点も確認が必要です。
POSTランプやビープ音が鳴っているかどうかもヒントになるので、状況に応じてマニュアルやパーツメーカーの公式情報を参照しながらトラブルシュートを行いましょう。
パソコンの画面が映らないときの対処法を試しても改善しない場合は専門業者への依頼が必要

自分で確認できる範囲の対処法をすべて試しても画面が映らない場合は、内部のハードウェアに深刻な問題がある可能性があります。そういった場合は、無理に操作を続けず、専門の修理業者に相談するのが安心です。
横浜市の「パソコン修理プロセンター」なら、横浜市内であれば出張費と診断料を合わせて1,000円と非常にリーズナブルな料金設定で、トラブルの原因をスピーディーに診断してくれます。
パソコンの画面が映らないとお困りの方は横浜市のパソコン修理プロセンターへ

パソコンの画面が突然映らなくなると、日常や仕事に大きな支障をきたします。原因の切り分けと対処法を順番に試していくことが重要ですが、すべての方法を試しても改善しない場合はプロの力が必要です。
横浜市の「パソコン修理プロセンター」では、パソコン修理の専門スタッフが親切・丁寧に対応します。出張対応も可能で、即日修理にも対応しているので、お急ぎの方でも安心です。
豊富な実績と良心的な価格設定で、横浜市内の多くの利用者から高い評価を得ている修理業者です。ぜひ、困ったときは頼ってみてください。